肝機能を維持しながら治療していく

肝がんにかかる原因はB型、C型肝炎などのウイルス感染がほとんどです。
しかし、最近では非アルコール性脂肪肝炎などのウイルス以外が原因となる肝がんも増加しています。
この場合糖尿病などの生活習慣病を患っていることが多いです。
肝がんにおける医療は、がんの進行に加えて、肝機能の状態によってその治療法が決められていきます。
一般的に肝機能がよく、がんの大きさが3cm以下で3個以内なら手術や電磁針でがんを焼くラジオ波焼灼術がおこなわれます。
それ以上進行した場合には、がんに栄養を送る血管をふさいでしまう手術や抗がん剤治療を行うのが一般的です。
手術は従来の開腹手術に加えて、体への負担が少ない胸腔鏡手術なども早期の場合には行われています。
そして、肝機能を温存するために、がんのある部分だけを切る区域切除も行われます。
がんが進行した場合には肝移植も検討されるのが通常です。
ラジオ波焼灼術は手術と比べて傷が小さいため、からだに負担がかかりにくい治療です。
肝機能が悪い人や手術が難しい高齢者などでも受けることができます。